2007年03月09日

ロシアのパン

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「ロシアの食べ物で、今一番食べたいものはなに?」


と聞かれたら、シュトは


「パン!」


と答えるでしょう。


ああ、ロシアのパン。。。


日本人には「固い」「ぱさぱさしてる」と不評のことが多いのですが、シュトはこの「歯ごたえ」が好きでした。

なんていうか「腰がある」感じ。

ロシアに行く前は、ごはん派のシュトにとってパンはおやつみたいなものでしたが、ロシアに来て、こういうパンなら「主食」になるな〜と思ったものです。

もちろん日本のパンはパンでおいしいと思うのですが、なんかロシアのものとは質がちがうんですよね。

というわけでそんなシュトびいきのロシアのパンたちをご紹介しましょう。


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右側。楕円形で、絵に描いたような「西洋のパン」という形をしているのが「バトン・ナレーズニィ」と言います。「ねじのような切れ目がある」という意味みたいです。

ロシアの白パンの中でも超スタンダードな形。日本のパン屋のどこに行っても四角い食パンがあるように、ロシアのどこに行ってもこのパンがあります。

シュトはこのパン好きでした。

これにロシアのバターを塗って食べると、ほんとうにおいしい。。。

ちょっと甘みがあるんですよ。

あとこれにお茶があれば、他にはなにもいらないという感じでした。気がつくと半分くらいあっという間になくなってしまいます。

となりの丸くて黒っぽい方が黒パンの「ストリーチニィ」。意味は「首都の」。これもとってもスタンダードな黒パンですね。黒パンなので酸っぱいです。


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こちらは「ナレーズニィ」と「ストリーチニィ」の断面図。

色の違いわかりますか〜?

白パンに較べると、黒パンはずっしり重いです。生地の目も詰まっているので、白パンよりも薄く切って食べます。


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ドーナツ型のものたちは「スーシキ」。

「スーシキ」というのは「乾いた」という意味があるのですが、その名のとおり乾パン系のパンです。

うちのお店のマトがよく持っている「バランキ」と形は似ていますが、バランキはもっと大きくてやわらかいそうです。こちらの「スーシキ」はもっと固くて、ガジガジ囓らないといけません。

なので、お茶といっしょに食べるのが一般的。大小2種類ありますが、大きい方には芥子の実がついてます。


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こちらも超スタンダードな形の黒パン。名前は「ダルニツキー」。ウクライナのダルニッツァという地名にちなんでいます。

シュトが最初にロシアに行ったときは、パンと言えばこればかり。
白パンはすぐになくなってしまって、いつも買えるとは限らなかったのですが、これはいつでもあったので、よく食べていました。

この写真のものは2分の1の大きさなのですが、こういう方形のパンのことをロシアでは「レンガ型」と呼んでいます。これもずっしり重いです。ほんとにレンガみたいです。


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こちらも黒パンの一種。上にウイキョウの実がついていて香りが強いです。名前は「ボロディンスキー」。「ボロジノ」という地名にちなんでいます。

黒パンというと「酸っぱい」というのが定番なんですが、これはいろんなものが入っているみたいで甘みがあり、日本人にも好まれる味だと思います。

ロシア人もやっぱり好きみたいで、スーパーではすぐになくなってしまいます。(あとに残っているのは酸っぱい黒パンばかりだったりする 笑)。


今回紹介したのは、ほんとうに昔からあるスタンダードなタイプで、大きなパン工場で作られて朝運ばれて来ます。

値段も安くて、私がいたときで、「ナレーズニィ」がだいたい10〜12ルーブル(約40〜48円)、黒パンはもっと安くて6〜8ルーブル(24〜32円)くらいです。

モスクワではここ数年いろんなパンが増えています。スーパーでは日本で見るようなビニール袋入りのロールパンや、ホットドッグやハンバーガーに使うようなパン、食パンのように切ってあるものなどもよく見かけるようになりました。

でもこういうパンって、だいたいおいしくありません。ぱさぱさしてるし、風味もないです。なのに上記のパンより高かったりする。

またここ数年の傾向として、大きなスーパーではパン焼き場を併設しているところが増えていて、様々な種類の自家製のおいしいパンを売っています。これはかなり魅力的なのですが、でもその分やはり値段はかなり高め。

毎日食べるにはちょっと・・・。

で、けっきょく安くておいしい「いつものパン」に戻ってしまうシュトでした。

しかし、ああいう「腰のある」パン、日本では売ってないのかなぁ。。。
posted by シュト at 20:04| Comment(10) | TrackBack(0) | ロシアの食べ物 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年09月13日

モスクワ市場1 ボルシチはなぜ赤い?

久しぶりに食べ物ネタなんぞ。

ロシア料理と聞いて、日本人の頭にすぐに思い浮かぶのが

ボルシチ ピロシキ

ではないでしょうか。

ボルシチは実はウクライナ料理なのですが、どっちにしろロシアでもポピュラーなスープ。

で、このボルシチ、ご存じかとは思いますが、赤い。
ほんとに赤い。まじで真っ赤っかです。

で、この真っ赤っかの原因はなにかと言いますと、ビートです。
ロシアではスビョークラといいます。

赤いだけでなく、スビョークラは砂糖大根の種類の一つなのでとっても甘い。
しかも血液をさらさらにする効果があり、便秘解消にも良いと言われているそうな。


さて、市場で売られているスビョークラの写真です。


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てんこ盛りで量り売りです。
こんなふうに葉っぱの部分を切ってあることがほとんどなのですが、たまに葉っぱつきのも見かけます。
実は葉っぱにもすごく栄養があるので、見つけたら即買いです。

値段はだいたい1kg25ルーブル(約100円)くらい。
1kgはこの大きさで3〜4個ってとこでしょうか。

で、サラダなんかに使うときはこれをまず皮ごとゆでます。
ゆでたら皮をむきます。
このとき真っ赤な汁が出て、手も包丁もまな板も何もかも真っ赤っかになり、見た目ちょっとスプラッタ風でコワイですが、水で洗えばすぐ落ちます。


これはゆでたスビョークラ。

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(シュトのマニアックな要望に応えて、モスクワの友人が写真を撮ってくれました。)


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ほらほら、赤いでしょ〜。


スビョークラはけっこう保存がきく野菜で、冬でも(ちょっとしなびてますが)売っています。
冬場は野菜が少ないので貴重な栄養源です。
なのでロシアにいると、1年中スビョークラのお世話になるのでした。

スビョークラは北海道あたりでは作っているようです。
でも、やっぱり高い(さっき調べたら1個200円だった。。。)

新鮮なスビョークラを使ったボルシチ、とうぶん作れそうにないです。。。
posted by シュト at 01:00| Comment(6) | TrackBack(1) | ロシアの食べ物 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年04月17日

これがピチェーニエです

前回の更新からちょっと間が空いてしまいました。
ブロガーとしては気合が足りませんね。いけませんことです。


さて、ちょっとまえにロシアの庶民のおやつ、ピチェーニエについての記事を書きましたが、その中でご紹介したシュトの好物のピチェーニエの写真がモスクワの友人から届きました。


これです↓




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・・・


ロシア語の名称は「ピチェーニエ・アブシャンノエ(カラスムギのピチェーニエ)」

見たとおり、ほんとうに素朴このうえないクッキーでございます。
しかもお皿にも載っていないので、あまりおいしそうに見えないかもしれません。。。

なぜか青いティーポットとティーカップが添えてあるのですが、なんで主役のピチェーニエをお皿に載せてくれなかったのかは不明です。

(ちなみに撮影者は「30代男性・技術職・熊系」なので、彼のセンスではここまでが限界だったのかもしれません。。。)



ちょっとぼけてますがアップ。




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黒く見えるのは刻んだ干しぶどうです。

一見硬そうに見えますが、かんでみると中はふんわりしていて、シナモンの香りが広がります。

しかしモスクワはとても乾燥していますから、ほっとけば水分が抜けて硬くなり、保存が利きます。硬くなってもこれはこれでおいしいです(「そばぼうろ」みたいな食感になります)。


このピチェーニエは本当にどこでも売っています。市場の量り売りのほかに、スーパーなのでも袋入りをよく見かけます。

安いです。1kgが30〜40ルーブル(120〜160円)くらいでしょうか。

日本人の口にはけっこう合うのではないかと思います。知り合いの日本人への土産に一袋持っていったら、あっという間に食べてしまったそうです。


これは本当にシンプルな形のピチェーニエですが、他にはもっと凝った形や柄の入ったものがたくさんあります。

機会があったらまたご紹介しますね。

posted by シュト at 02:46| Comment(6) | TrackBack(1) | ロシアの食べ物 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年04月09日

ピロシキ

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ピロシキを持った男の子のマトリョーシカ




今回も食べ物ネタです。。。


もっともポピュラーなロシア料理ピロシキ

あれって日本では「揚げ饅頭」って感じで、なぜか春雨がはいっていたりしますが、もちろんロシアでは春雨は入っていません。

中身はいろいろ。肉とかキャベツとか、ポテトとか、りんごとか、木苺とか・・・。

ようするになんでもありです。

で、油で揚げるだけでなく、オーブンで焼いたりします。しかも油で揚げるときも、日本の揚げ物のようにた〜っぷりの油を使ったりしません。そういう料理法はどうももともとないらしいです。

ある日、私のロシア人の友人がピロシキを作ってくれることになり、「油がたくさんいるから用意しておいて」と言われたので、全部使ってもらうつもりで新しいボトルを買ってきました。

しかし結局ふつうのフライパンに少し多めに油をいれただけで、後はピロシキを片面ずつじ〜っくり焼いてただけ。「残り油の始末をどうしよう」とか「台所が油くさくなるな〜」とか考えていた私は、思わず拍子抜けしてしまいました。


ちなみに彼女が作ってくれたのはりんごのピロシキ

硬めの青りんごを、短冊状にすり下ろして、砂糖などで下味をつけてピロシキの皮で餃子のようにつつんだもの。皮も小麦粉から手作り。その皮の閉じ方も独特で、ちょっとすぐには真似できませんでした。形はでっかい餃子のようで、端はねじるようにしてロープのような形に閉じていました。

素朴なお味がとてもよろしかったです。



posted by シュト at 02:48| Comment(5) | TrackBack(1) | ロシアの食べ物 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年04月04日

ロシアン・ティー

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サモワールを持ったマトリョーシカ



日本でロシアン・ティーと呼ばれるものは、紅茶の中にジャムが入って出てきますが、しかしロシアにはそのようなお茶はありません。
お茶と一緒にジャムが別皿で出されることはありますが、お茶の中にジャムを入れたりもしません。入れないでどうするかというと、


スプーンですくってそのまま食べます。


パンにもつけません。


そのままぱくぱく食べます。


甘いものが嫌いな方は、ゲゲゲっと思われるかもしれませんが、ロシアではこれがふつうのこと。なんせ超甘党の人たちです。

ジャムは、自分で手作りすることが多いです。ただ日本で売っているようなジャムよりも、果実をつぶさないで煮込んだ「バレーニエ」のほうが一般てきですね。夏の間に近所で取ってきたりんごとか、森で採ってきたベリー類なんかを冬に備えて全部バレーニエにして大きなびんにつめて保存します。

シュトがはじめてロシアに行ったときも、寮の管理人のおばさんが手作りの野いちごのバレーニエとコーヒーを振舞ってくれました。まさかコーヒーにジャムを入れるとは思わなかったので「どうやって食べるの」と聞いたら、「そのまま食べろ」と言われてちょっとびっくりしたのですが、それが


すっごくおいしかった。。。


「こんなおいしいジャムは今まで食べたことがない!」



って思ったほどおいしかったです。これだったら、そのままスプーンでばくばくいっちゃてもおかしくないです。

あとですね、角砂糖ってありますよね。ロシアではですね、あれをですね、お茶に入れずに


かじります


またもやゲゲゲって思うかもしれませんが、大学時代のロシア語の先生によると、ロシアの角砂糖は精製の質が悪くて糖度が低く、お茶に溶かしてもあまり甘くならない。しかもとーっても硬いので、なかなか溶けない。だからかじるんだそうです(実は最近読んだトルストイの小説の中にも、登場人物が角砂糖をかじるという場面がありました)。

あ、ちなみにお茶は日本人のようにストレートで飲んだりする人は少なく、たっぷり砂糖を入れます。やはりシュトが初めてロシアに行った94年には、お店やレストランでお茶を頼んだら、すでに思いっきり甘くしてありました(今はちがいますけどね)。


※サモワールとはロシアの伝統的な喫茶用湯沸かし器です。19世紀以来、お茶好きのロシア人の食卓には欠かせないもので、家庭団欒や来客歓待の象徴でした。ちなみに写真のマトリョーシカの4人目は男の子。ピロシキをもっています。
posted by シュト at 18:29| Comment(6) | TrackBack(0) | ロシアの食べ物 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年04月01日

ピチェーニエ

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お菓子を持ったマトリョーシカ




以前もご紹介しましたが、新潟にロシア・チョコレートなるものを売っている「マツヤ」というお菓子屋さんがあります。

マトリョーシカの形をした箱の詰め合わせとかあって、ロシア雑貨好きにはたまりません。なんでも先代のご主人が、ロシア人の職人から伝授を受けて、いまでもひとつずつ手作りだそうです。

このお店ではチョコレートの他にもロシアケーキなるものを売っているのですが、これはいわゆるデコレーションケーキではなくて、ちょっと豪華なクッキーという感じ。たしかにロシアにもこういうの売ってるんですよね。

で、その中のひとつに「ピチェーニエ」と言うのがあります。マツヤさんの説明では、

「イギリスからロシアに伝わったというお菓子を再現。クッキー生地の上に卵白とブラウンシュガーをからめたスライスアーモンドを乗せて焼き上げたものです」

ということなんですが、ロシアでピチェーニエというとクッキー全般のことを指します。

そのピチェーニエ。

ロシアでよく食べました。

市場に行けばピチェーニエを売っている店が必ずと言っていいほどあります。いろんな形や味のものがあって、店先にずらーっと、大箱ごと並べてあったりします。

もちろん量り売り。

しかも安い!!

1キロ50ルーブル(約200円)くらいが平均かな。

すなわち庶民のおやつなんですね。日本で言ったらおせんべいってところでしょうか。

昔はこんなに種類はなかったんじゃないかと思いますが、中にはソ連時代、いや、もしかしたら帝政ロシア時代からあったんじゃないかっていう感じの、年期を感じさせる素朴なピチェーニエもあります。

シュトのお気に入りは、カラスムギ(オートミール)の粉をつかった、シナモン風味の丸いピチェーニエです。ちょっとしっとりしていて、とても風味が良いのです。

他のピチェーニエはすごく甘ったるいのが多いですが、これは甘さもほどほどで、いくら食べてもあきません(でもカロリーは高いから太りますが)。しかもロシアでは超スタンダードなピチェーニエみたいで、たいていの市場やお店で売っています。しかも安い(こればっかりですね)。

マツヤさん、作ってくれないかな〜。
posted by シュト at 01:02| Comment(8) | TrackBack(0) | ロシアの食べ物 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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